2024年夏に『佐渡島(さど)の金山』の世界文化遺産登録が期待されるなか、新潟県は佐渡市への交通機関の輸送可能人数について、世界遺産登録後に来島者が増えた場合でも、「一定程度の余裕がある」との認識を示しました。
本州から佐渡市への定期旅客航路は、佐渡汽船(本社:新潟県佐渡市)が運航。2023年12月時点で、2航路があり、新潟(新潟市中央区)・両津(佐渡市)間のカーフェリーとジェットフォイル、そして直江津(上越市)・小木(佐渡市)間のカーフェリーとなっています。
新潟県によりますと、この2航路での悪天候などによる欠航率が、新潟・両津間のカーフェリーで3%、ジェットフォイルで8%、(いずれも2018年から2022年までの5年間で)、直江津・小木間のカーフェリーで8%(2023年4月29日の就航から11月12日まで)だったということです。そして、この期間に実際に運航した便数と座席数をかけて算出される輸送可能人数は、年平均で合計約650万人になるということです。
これは、14日に開かれた新潟県議会の建設公安委員会(常任委)で示されました。
2024年夏に「佐渡島の金山」が世界文化遺産に登録された場合、来島者が増えることも想定されますが、新潟県港湾振興課の高橋徹臣課長は、ウイルス禍前の繁忙期の2019年8月の佐渡汽船の運航実績を提示。新潟・両津間のカーフェリーは429人(定員1500人)、ジェットフォイルは154人(定員245人)だったと述べ、「来島者が増えた場合も、一定程度の余裕がある」として、交通手段が不足する可能性は低いとの認識を示しました。
佐渡市への交通手段をめぐっては、新潟空港を拠点に2024年1月31日の新潟・札幌丘珠線就航など国内路線の展開を目指す地域航空会社「トキエア」が、2024年中に佐渡・東京圏(空港は未定)間、佐渡・新潟間の新規路線就航を目指しています。