10万人以上が命を落とした『関東大震災』。
その100年前の状況を伝える“絵葉書”を一面に展示した特別展が新潟市で開かれています。
【記者リポート】
「地震発生直後の様子を描いた絵葉書の数々…。地面が割れていたり、火災により屋根の骨組みが見えてしまったりと、一枚一枚から当時の悲惨さが伝わります」

1923(大正12)年に発生した『関東大震災』では、東京などで震度6を観測する地震が発生。37万棟の家屋が被害を受け、大規模な火災も発生し、死者行方不明者はおよそ10万5000人にのぼりました。
母親から引き継いだこのコレクションを保管している田辺修一郎さん(77歳)によれば、これほどの数が揃っているのは全国有数の規模だといいいます。

【田辺修一郎さん】
「中学3年生の東京行きの修学旅行のお土産に絵葉書を買ったのがきっかけ…」
田辺さんのお母さんはもともと趣味で絵ハガキを集めていたそうで、修一郎さんの買ってきた“お土産”をきっかけに多くの『震災絵葉書』を集め始めたそうです。
関東大震災の当時、まだ地震発生から数日も経たないガレキが残っている道で出回っていたというこれらの『震災絵葉書』は、災害の現状を全国の人が知ることのできる数少ない手段となりました。
地震発生前後の二枚の写真を組み合わせて刷られた絵葉書からは…

【記者リポート】
「地震発生前から見比べると一目瞭然。あたり一面にはガレキが散乱して歩けない程に…。普段の日常が一瞬にして変わった様子が分かります」
この特別展『絵葉書に見る関東大震災と江戸鯰絵の世界』は、新潟大学駅南キャンパス「ときめいと」で、9月22日まで開かれています。
写真で見ると被害の状況も分かりやすく、実際の関東大震災について改めて考えるきっかけとなりますので、是非訪れてみてはいかがでしょうか。