「操法大会」への負担 なぜ大きい?
「操法大会」は毎年全国大会が開かれていて、各都道府県の代表チームが出場しています。新潟では8月の県大会で代表チームを決定。さらにその県大会に出場する代表チームを決めるため、市町村単位などで大会を開いているところもあります。

男性が所属する上越市消防団は、6月末の市の大会に出場するために3月ごろから練習を開始しますが、仕事やプライベートの時間を削ることも多いそうです。
【消防団の男性(20代)】
「訓練はやはり早朝、夕方になってしまいます。その中で早朝に訓練をやって、いきなり出勤するっていうのが、かなりしんどいと思いますし、(団員が)揃う保証なんてないんですよね。残業とかになってしまえば当然行けませんし、シフト制の人が出れない。『訓練が出来上がってない』とその人だけが攻撃されて…となればみんな出たくないですよね」

上越市の消防団は14の方面隊があり、その下に52の分団があります。これまでは14の方面隊全てが市の操法大会に出場していて、さらに方面隊の代表を選ぶための予選会を開催していた地域もありました。
消防団について詳しい関西大学の永田尚三教授は、こうした大会に関する負担が消防団員の“なり手不足”につながっていると指摘します。

【関西大 永田尚三教授】
「長年、勝ち負けを決める競技化という形になってしまったせいで火災の現場であまり役に立たない。操法大会への負担が大きくて非常に大変だ。それを知った若い方々が消防団に対して入団するという意欲を失われている側面があるのではないか」