医師免許を持つ異色のランナー・新潟アルビレックスランニングクラブの広田有紀選手(26歳)。医師、そしてランナーとして、将来の選択肢に悩みながらも走り続ける広田選手の、今シーズンに懸ける思いに迫ります。

【広田有紀選手】「頑固、頑固すぎる。頑固すぎて一度決めたことは、絶対ブラさなくて、周りがあれやこれや言うほどそれをやりたくなるっていう衝動があって、その衝動に対して貪欲というのが私の性格かなって思っている」

『一度やると決めたことはブラさない』。貪欲に夢を追いかけながら軽やかに走り続ける、新潟アルビレックスランニングクラブの広田有紀選手。

東京オリンピックを目指し、現役最後のつもりで挑んだ去年6月の日本選手権女子800m。

【広田選手】「正直、1番になりたい思いが強すぎた。本当に必死にもがいてもがいて、1番にならなきゃならなきゃという焦りがすごくあった」

自己ベストは更新したものの、最後の100mで競り負け結果は2位。目標だった日本一と、東京オリンピック出場という夢をかなえられませんでした。

【広田選手】「一番大きい理由は、日本選手権2番…」

あと一歩届かなかった『日本一』の夢を捨てきれず、日本選手権の後、現役続行を決意。

26歳の広田選手には、まだ掴めていないもう一つの夢があります。医師としての独り立ちです。

【広田選手】「せっかく医師免許を取ったこともあるので、最終的にその目標(医師)がある中で、パリ(五輪)って言っていいのかなっていうのは、ずっと頭にあります」

2年前、秋田大学医学部で医師免許を取得。医学生は多くの場合、卒業後すぐに2年間の初期研修に入りますが、広田選手は研修を延期しました。

【広田選手】「周りからも現実的な言葉というか『早く(医師への道に)戻らなくていいの?』だったり、陸上だけを追い求めていいわけないよねっていうような考えも入ってくる。その中でどれだけ自分が『それでも陸上をやりたい』って思いが強くなれるかが、今年一年、鍵となってくるかなと思います」