クマによる人身被害が増えているとして新潟県は2年ぶりに『クマ出没特別警報』を発表しました。特に10月は警戒が必要だとして最大級の警戒と命を守る行動を呼び掛けています。

妙高市の杉野沢です。5日、猟友会のメンバーがランナーに注意を呼び掛けました。

【注意呼びかけ】気を付けてください。きのうもクマに1人…」

(ランナー)「この辺なんですか?」
(猟友会)「この辺か分からないけどこの通路の辺りだから、やっぱり無防備だと危ない」
4日夕方、ランニングをしていた男性が2頭のクマに襲われけがをしたということです。

今年度、県内で、クマに襲われけがをした人は10人目となりました。

こうした中、6日に県が2年ぶりに発表したのが『クマ出没特別警報』です。

【県鳥獣害対策支援センター 小根沢元浩 所長】「秋の行楽のピークとなる3連休を控え、県民の皆様には最大級の警戒と命を守る行動をお願いしたい」

今年度、県内ではクマの出没件数、けが人とも過去最多となっていますが、さらにこの先、被害の深刻化が懸念されています。

理由はブナの実の凶作です。こちらはブナの実が凶作だった年のけが人を月別で見たグラフです。凶作だった年は10月に大きく増えていることが分かります。

【県鳥獣害対策支援センター 小根沢元浩 所長】「人里に近いところにあるクルミやクリなど、集落のそばにある果樹を狙いに来たり、そういうことが要因で今年は目撃件数が増えているのでは」

特別警報に伴う警戒強化期間は来月30日までで、県は注意喚起を強化するとともに、人の生活圏に出没するクマの捕獲も強化するということです。