新潟市は17日、道路下の下水道管の状況や空洞の有無を調べた調査結果を公表しました。空洞が2か所確認されたほか、原則1年以内に対応が必要な下水道管が計145メートルあったということです。

埼玉県八潮市の道路陥没

埼玉県八潮市の道路陥没を受け、国交省が要請している『下水道管路の全国特別重点調査』。新潟市は今年3月から8月末までに、内径2m以上で1994年度以前に設置・改築された下水道管約35kmのうち、優先される818mで調査を行ったということです。

【優先的に実施すべき箇所】
・埼玉県八潮市の道路陥没現場と類似の構造・地盤条件の箇所
・構造的に腐食しやすい箇所や過去の調査で腐食が確認され未対策の箇所
・緊急輸送道路で下水道起因の陥没履歴がある箇所
・沈砂池の堆積土砂が顕著に増加した処理場・ポンプ場につながる管路
【調査方法】
・人が下水管路内に入って行う目視やテレビカメラによる調査
・下水管路内の破損状況等による緊急度判定
・下水管路内に漏水が確認されるなど緊急度が高いと判定された箇所では、空洞探査車等による路面下の空洞調査

新潟市でも道路で作業が行われた

新潟市によりますと、調査の結果、原則1年以内に速やかな対応が必要な『緊急度Ⅰ』にあたる下水管路が145m、応急措置をして5年以内に対策が必要となる『緊急度Ⅱ』にあたる下水管路が620m(うち要対策延長は186m)確認されたということです。
また、新潟市中央区近江の幹線道路で道路下に2か所の空洞が確認されたということです。空洞は下水道管の破損によるものとみられていますが、地面から約2mと比較的深い位置にあり、現時点ではすぐに大規模な道路陥没が発生するおそれは低いということです。

新潟市は、『緊急度Ⅰ』の下水管路については来年度に改築工事を、『緊急度Ⅱ』の下水管路は必要な応急措置をしたうえで5年以内に計画的な対策を行うということです。また、2か所の空洞については10月末までに下水管内の補修工事を行ったあと空洞の復旧工事を行う予定だということです。