北朝鮮による拉致被害者が帰国してから今年で20年。
その中の一人、曽我ひとみさんが17日に佐渡市で会見を開き「母が帰ってきたらたくさん話をしたい」と寂しさを語りました。

【曽我ひとみさん】「20年というあまりにも長い時間が過ぎてしまっているのに、進展が見られないつらさ、寂しさ、悔しさがいっぱいあります」

曽我さんは、故郷に戻ってきた日のことをずっと考えていると明かしました。

曽我ひとみさんは、1978年8月に、佐渡市で母・ミヨシさんと買い物へ出かけた帰り道、一緒に拉致されました。

そして2002年10月15日、蓮池さん夫婦らと24年ぶりに故郷・日本の地を踏みました。

【曽我ひとみさん】「高いタラップの上から、どこか、どこかの隅で母親がいるんじゃないか、こっそり隠れて見ているんじゃないか、っていう思いが、すごく、ありました…。でも、母は…いませんでした」


希望を持てる情報がないまま、母・ミヨシさんは、もうすぐ91歳になります。

【曽我ひとみさん】「母が佐渡に帰ってきたら、たくさん話をしたいと思っています。いろいろなことを、終わりがないくらいまでずっと、話をしたいと思っています」

曽我さんは、一人でも多くの国民に『拉致問題を知ってほしい』と呼び掛けました。

【曽我ひとみさん】「総理をはじめ政府の方には、『自分の家族がもし被害者であったら』という思いで、もう一度、一日も早い解決のために、全力を尽くしていただきたい」
