13日、青森県六戸町で5人が死亡した住宅火災。司法解剖の結果、5人はいずれも焼死または焼死の疑い、また連絡のつかない家族4人とその親戚と性別が一致しました。仲睦まじい家族の日常を奪った火災は、就寝中に火を放たれた放火の疑いが強まっています。
この火事は13日午前1時ごろ、六戸町犬落瀬(いぬおとせ)の左官業十文字利美(じゅうもんじ・としみ)さん68歳の住宅を全焼し5人の遺体が見つかりました。4人の遺体は十文字さんの家族で、残る1人の遺体は十文字さんの義理の叔父にあたる92歳の男性の可能性があるとみられています。
警察によりますと14日判明した司法解剖では性別は男性1人と女性4人でいずれも刺し傷がなかったということです。死因は4人が焼死、1人がその疑いです。この火災では、灯油やガソリンなどがまかれたと見られていて、一家が就寝中に火をつけられた可能性があることが捜査関係者への取材でわかりました。
警察は火災当時、十文字さんの住宅の前に親戚の男性の車が止まり後部座席にポリタンクが積まれていたことなどから14日から、男性の自宅を容疑者不詳のまま放火の疑いで捜索し火災との関連を調べています。また、警察は付近のガソリンスタンドへ親戚の男性と見られる写真をもち聞き込みをしていることがわかりました。
※ガソリンスタンドの店員は
「(警察に)1枚の写真を見せられてその写真の方を知っていますかと、こちらで燃料をつめたことがありますかと(聞かれた)」
付近の住民によりますと、男性は十文字さんの家族と土地を巡るトラブルがあり、普段から強い恨みを持つような発言があったといいます。
※男性を知る人は
「恨んでいた。本家を畜生畜生と。『これは自分の田んぼだ』って喋ってた『あいつら覚えとけ』って」
警察は、親戚の男性の住宅や車を引き続き、捜索して慎重に捜査を進めています。