クマが養蜂箱を倒してハチミツを食べる瞬間の映像です。青森県七戸町の山林で撮影されました。同一の個体とみられるクマは、8日まで4日連続で姿を現していて、地元の人は恐怖心を募らせています。
7日午前3時半前に七戸町寒水の山林で撮影された映像です。
クマは、1時間ほど周辺を動き回ったあと、箱を引きずり出しました。それから、箱の中に頭を入れて食い荒らしていきます。クマが食べていたのは、養蜂箱に入っていたハチミツでした。約5kgを食べていました。
ニホンミツバチの養蜂をしている立崎忠紀さんは、恐怖心を募らせています。
養蜂家(七戸町) 立崎忠紀さん
「13年目でクマの被害にあったのは初めてですし、クマの目撃も初めてです。ここまで足を踏み入れるのも周りをしばらく見て入ってきたから、いつやられるか、どこに潜んでいるかわからないから。だんだん怖さが増してきた。やばいです」
クマが現れるのは7日が初めてではなく、8月5日にも養蜂箱を倒し、ハチミツを食べていました。
これで味をしめたのか、クマは6日と7日も現れました。体長約1.3mで、同一の個体とみられています。そして、これで4日連続。8日も姿をあらわしました。
養蜂家(七戸町) 立崎忠紀さん
「そこに巣箱が見えるはずだったの。そしたら見えないわけ。あれ?と思って来たら、巣箱がぶっ倒れていた、ハチがぶんぶん」
4日間で被害を受けたのは3回にのぼります。これまでに食べられたハチミツは約11kg、被害額は13万円余りでした。
町は初めて被害があった5日から「箱わな」を設置していて、8日に新たにもう1つを設置しましたが、まだ捕獲できていません。
養蜂家(七戸町) 立崎忠紀さん
「やぁ…まいったな本当に…。怖いけれど怖いと言ってられないんだよ…」
県内では2025年、これまではクマの目撃がなかった場所に姿を現すことが増えていて、青森市諏訪沢では8日朝、介護老人保健施設の近くでも目撃されています。
県内のクマの出没件数は、7日時点で1036件あり、前の年の同じ時期の1.9倍に跳ね上がっています。
2025年は、エサとなるブナの実が「大凶作」と予測されており、クマの行動範囲の拡大が懸念されていて、対策の徹底が必要となります。