核兵器廃絶運動を牽引し9年前に亡くなった被爆者の山口 仙二さんに長崎市栄誉市民の称号が贈られました。

1982年、ニューヨークの国連軍縮特別総会での演説から40年。
長崎原爆被災者協議会などの設立に尽力した被爆者の 故 山口 仙二さん(享年82)は、被爆者の援護や救済と共に核兵器廃絶を世界に訴えてきました。
19日、行われた顕彰式では、田上富久長崎市長から、山口 仙二さんの栄誉市民の証書が、山口さんの長女の朱美さんと次女の美和さんに贈られました。
長崎市栄誉市民の打診は、山口さんが亡くなった9年前にも行われましたが、当時、遺族は辞退。
しかし、ロシアのウクライナ侵攻などを受け、栄誉市民となることが今後の平和活動に役立つならと今回、称号を受けることを決めました。

長女の野田 朱美さんは「これまでの活動が皆さんに認められた」と仙二さんに報告したいとしたうえで「ロシアのウクライナ侵攻は自分たちが積み上げた運動がまたゼロに戻るのかなと悲しんでいると思う。一人一人の心の中で平和を思い続けることが一番大事なのではないか」と話しました。
