アメリカの国務省で北朝鮮の人権問題を担当する特使が、横田めぐみさんの拉致現場を視察し、娘を奪われた母親や家族に思いを寄せ、解決に向けて国際社会で発信を続けていくと力を込めました。

13日に新潟市中央区の拉致現場を視察したのは、アメリカの国務省ジュリー・ターナー北朝鮮人権問題担当特使で、アメリカ本国からの政府関係者による新潟県内の拉致現場の視察は初めてだということです。

1977年、寄居中学校の1年生だった横田めぐみさんは、部活動を終えて自宅に帰る途中で、北朝鮮によって拉致されました。

当時の通学路を歩いたターナー特使は、新潟県警の担当者の説明に熱心に耳を傾けていました。

視察後は新潟県庁で笠鳥公一副知事と面談。
笠鳥副知事は拉致について、日本の主権に関わる「決して許されれない人道上の問題だ」として、解決に向けた協力を特使に求めました。

自身も3人の娘の母でもあるというターナー特使は、娘を突然奪われためぐみさんの母・早紀江さんに思いを寄せ、拉致を含めた北朝鮮による人権侵害行為について、国際社会で発信を続けてスポットライトを当てると力を込めました。

【アメリカ国務省 ジュリー・ターナー北朝鮮人権問題担当特使】
「特に悲しみが大きい。娘と母との時間を奪われたことに大きな悲しみを感じた」
「現場を訪れたことで、拉致問題を優先課題として扱っていく」

ターナー特使は拉致被害者の一刻も早い帰国を願い、日本に対するアメリカの揺るぎない支援を約束していました。