「説明責任」という言葉、政治とカネを巡るニュースでもよく聞きますが、社会に影響力を及ぼす組織で権限を持つものが直接の関係者だけでなく、広く全ての人や組織に報告する必要があるという考え方です。

長崎知事が自民党派閥から受け取った現金1182万円を政治資金収支報告書に記載していなかった問題。
この週末に行われた自民党と立憲民主党の会議ではこの「説明責任」がキーワードとなりました。

長崎幸太郎知事(1月20日の会見):
「県民、国民の皆様に深くお詫びを申し上げます。誠に申し訳ありませんでした」

1月20日、長崎知事は自ら代表を務める資金管理団体が2019年に自民党二階派から受け取った現金1182万円を収支報告書に記載せず、約5年間事務所の金庫で放置していた事を明らかにしました。

長崎知事:
「二階派からの指示を待ったまま失念をし、今日まで事務所にて別途保管されたまま放置されていたものであります」

問題発覚以降初めて開かれた自民党県連の執行部会は、党本部の政治刷新本部のメンバーである堀内詔子衆院議員が出席し、党の「政治とカネ」問題に対し透明性の徹底などを盛り込んだ中間報告を説明しました。

自民党政治刷新本部メンバー 堀内詔子衆院議員:
「(中間報告の)とりまとめからしっかり具体策を練っていきたいと思っていますし、それを国民の皆様にご理解いただけるように発信してまいりたい」

一方今回の長崎知事の不記載問題について県連では…

自民党県連 浅川力三会長代行:
「県民国民も大変厳しい目で見ていると思いますし、このことは我々が言及する立場にないですよ」
「知事自身も色んな形の中で厳しい目線で見られているという事はわかっておりますし、これは(知事の)政治生命にかかわってくる話だというふうに思います」

一連の問題について長崎知事は説明責任は果たしたという見解を示しています。

長崎知事(2月1日の会見):
「説明責任に関しましてはどこよりも早くしっかりと記者の皆さん通じて有権者の皆様にご説明したと思っています」

議会に対する説明は?

長崎知事:
「本問につきましてはしっかり説明をしてきておりますし、刑事告発の対象になっておりますのでこれ以上なにがしか申し上げるのは差し控えたいと思います」

県連の浅川力三会長代行は一部の自民党系の県議会会派が知事から説明を受けたことを明らかにしました。

浅川会長代行:
「説明を頂きました」
「多分知事与党会派には知事がご説明をなさったと思いますが、その事に対して我々がどうだこうだというのは。一方的にお聞きしただけ」