2022年2月の北京オリンピック後、去就が注目されていたフィギュアスケートの羽生結弦(27)がきょう(19日)会見を開き、今後は競技会には出場せずプロに転向することを明言した。

会見場に黒のスーツにシルバーのネクタイで登壇した羽生、席につく前に報道陣に10秒ほど深々とお辞儀をした。会見の冒頭「フィギュアスケートを全うできるのが本当に幸せです。まだまだ未熟な自分ですけれども、プロのアスリートとしてスケートを続けていくことを決意いたしました。これからもプロのアスリートとして競技者として他のスケーターと比べ続ける、比べ続けられることはなくなりました」と語った。

プロのスケーターへの転向について問われると「寂しさは全然ないです。希望に満ち溢れたものだなって自分の中では思っていたので、むしろ今は自分としては、これからも期待してやってくださいって胸張って言えるっていう気持ちでいます」と明るい表情で話した。

さらに「4回転半ジャンプにもより一層取り組んで、皆さんの前で成功させられることを強く考えながら、これからも頑張っていきます。どうか戦い続ける姿をこれからも応援していただけたら嬉しいです」とした。

14年のソチ、18年の平昌とオリンピックの連覇、世界選手権2度の優勝、グランプリファイナル4連覇と数々の成績を残してきた羽生、2022年2月の北京オリンピックでは試合では成功例のない超大技の4回転アクセルに挑戦し、人類史上初めて公式記録として認定された。

しかし、フィギュア界のエースはケガとの戦いでもあった。2017年に「右足関節外側靱帯損傷」のケガを負い、5年間、足の故障と戦い続けた。2022年2月の北京オリンピックが現役最後の滑りとなった。北京オリンピック後には「このオリンピックが最後かと聞かれたらちょっとわからないです」と明言を避けていたがきょう(19日)会見を開き、今後は競技会には出場せずプロに転向することを語った。