2度の“闇バイト”検索「そういう選択肢しかないんだと思い込んでしまった」

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― 交通警備の仕事がダメだと分かり、どうしましたか?
帰り道に臓器を売ったりすることや、初めて “闇バイト” を検索しました。“闇バイト” だったら借金を返せるんじゃないかと思って、どういう仕事か調べることにしました。

― 怖いものだとは思わなかった?
検索するだけなら…とそういうことは思いませんでした。

その後、被告は、ある掲示板サイトにたどり着いた。そこには、打ち子、UD(受け子と出し子の隠語)、治験、ママ活などと書かれたタイトルとテレグラムの連絡先が書いてあった。当時はそれぞれのタイトルの仕事内容が分からなかったため、テレグラムで仕事内容を聞くことにしたという被告。そして返信が来たものにUDがあった。

― どんなやりとりをしましたか?
「掲示板から来ました」と伝えると『グレーな仕事です』と返信が来ました。「知りたいです」と言うと、『電話で詳しく教えるから身分証を送ってください』と来たので自分の身分証を送りました。すると相手から『UDは受け子・出し子のことです。人の家のカードを持っていくものです。明日、仕事があるがやりませんか?』と。電話で断りづらかったので「やります」と言いました。

しかし、被告は、電話を切った後に怖くなり、実際に仕事に行くことはなかった。その後もほかのアルバイトやタウンワークがないかを調べていたが、返済期限が迫るにつれて母親や友人に借金のことをバラされるようになったという。

― 借金の返済についてどうしようと考えましたか?
みんなに言われて追い込まれてどうしようと考えて、もう一度、”闇バイト” を検索しようと思いました。

― なぜ、”闇バイト” をもう一度、検索しましたか?
借金を返すまでに日付がなかったことや、周りに囲い込まれ、どんどん “闇バイト” の方に行ってしまったのだと思います。

― なぜ、“闇バイト” の方に行ってしまったのだと思いますか?
母親にまで連絡をされて、「そういう選択肢しかないんだ」と思い込んでしまいました。