「ゆく年くる年」は、昭和の時代、民放全局が共同で制作していた時期があります。1979年の大晦日には、“石油ショック”を受けて長崎で行われていた国家プロジェクトの現場から、生中継が行われました。
1960年頃から1970年代にかけて、NBCでは “フィルム(ビデオ)動画”とは別に、ニュース番組などで放送するテロップ(静止画)用に “スチル写真”を撮影していました。数万枚のネガが残されており、このほど、それらをデジタル化。白黒のフィルムとは異なる より精細な《昭和の風景》が蘇ります。
「写真でタイムマシーン」では、当時のニュース映像のほか、ときにAIでカラー化して《昭和の風景》をご紹介します。
今では見られない?「昭和の年越し」

洋上に浮かぶタンカーの写真です。1979年12月31日の大みそかに長崎県の橘湾で撮影されたもので、当時行われていた「橘湾洋上石油備蓄」のタンカーなんです。



「橘湾洋上石油備蓄」は “石油ショック”を受けて国内で安定して石油を備蓄しようと1978年から85年まで行われていたものです。
橘湾上に石油を満載した最大13隻のタンカーを停泊させて 石油を備蓄していた『国家プロジェクト』です。

乗組員は年越しも船で過ごすことになるわけで、その様子を伝えるため1979年の 民放「ゆく年くる年」でNBCが全国中継したんです。

いまでは「ゆく年くる年」というとNHKの番組というイメージが強いと思いますが、昭和の時代は、同じタイトルで、全国の民間放送局が協力して一緒にやっていました。

当時のNBCのスタッフです。
夜の暗闇のなかで巨大なタンカーを照らすには照明もかなりの大規模なものが必要です。甲板には羽根のついた黒い照明機材がずらりと並びます。



照明を当てるとタンカーが照らされ浮かび上がりました。

TV系列局を超えた文字通りの “全国放送”です。カメラマンも身を乗り出すように撮影しています。
ちなみに、この年(1979年-80年)の民放「ゆく年くる年」は、NBCのタンカー以外では 明治神宮や静岡県の大井川鉄道などからの中継があったということです。














