■世界陸上オレゴン・3日目(日本時間18日・米オレゴン州ユージーン)

アメリカで開催されている世界陸上は18日、男子10000m決勝が行われ、初出場の田澤廉(21)が20位(28分24秒25)、伊藤達彦(24)が22位(28分57秒85)でゴール。金メダルは世界記録保持者のJ.チェプテゲイ(25・ウガンダ)で、前回のドーハ大会に続き連覇を達成した。

レースは30度を超える暑さの中、序盤は田澤と伊藤が集団後方でついていく展開になった。3000mを過ぎたあたりでチェプテゲイらウガンダ勢が集団を引っ張り、5000m手前でペースが上がると、伊藤はこのスピードについていけず離されてしまった。後半、隊列が長くなりはじめ、田澤は6000m付近までは何とか食らいついていくも、徐々に苦しい表情にかわり集団との距離が広がっていった。残り3周では、大本命のチェプテゲイが先頭に立ち優勝争いは11人に絞られた。

ラスト1周では8人に絞られ、チェプテゲイが前に出て、東京五輪王者のバレガ(22・エチオピア)が2番手でついていったが、チェプテゲイが驚異のラストスパートで最後まで抜かれずそのまま振り切った。バレガはラスト100mでスピードを落としてしまい、初優勝を逃し5位でフィニッシュした。

レース後、田澤は「暑いのはわかってたので対策はして臨んだんですけど、ちょっと思うような力が出せなかった。悔しい結果になっちゃったんですけど、この舞台に立たせていただいたことに感謝しています。パリ五輪まで10000m目指すって自分の中で決めているんですけど、今後、監督と話しあって、パリまでの道のりを何にするかを考えて、これからも上を目指して頑張っていきたいと思います」と話した。

伊藤は22位に終わった東京五輪後「世界とすごく差があり、次に走る時は、この借りを返せるように頑張りたい」と悔しさを滲ませていたが、今回もその世界との壁を埋めることはできず、悔しい結果となった。

【男子10000m決勝】
金メダル J.チェプテゲイ(25・ウガンダ)27分27秒43(SB)
銀メダル S.W.ムブル(22・ケニア)27分27秒90(SB) 
銅メダル J. キプリモ(21・ウガンダ)27分27秒97(SB)
※SB:シーズンベスト
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20位 田澤廉  28分24秒25
22位 伊藤達彦 28分57秒85