福島第一原発の事故で新潟に避難してきた人たちが国と東京電力に損害賠償を求めた裁判の控訴審で、弁護団は一部の原告について東電と和解が成立したと1月31日に発表しました。
東電との和解が成立したのは原告789人のうち155人です。
この裁判は福島第一原発の事故で福島県から県内に避難した住民が避難によって
精神的苦痛を受けたと訴え国と東電に損害賠償を求めているものです。
2021年の一審判決で新潟地裁は国の責任を否定し、東電にのみ一部賠償を命じました。この判決を不服として原告と東電の双方が控訴。
控訴審では原告789人が一審で命じられた賠償額に加え、1人当たり300万円の慰謝料を求めていましたが、控訴審は去年10月に結審していました。
弁護団は今回和解が成立しなかった634人については4月の判決まで訴訟を続けるということです。原告側は最高裁からの提案を受け、和解を検討していました。