世界のウチナーンチュの心の拠り所となる施設が誕生します。国内外に住む県系人と県民の交流拠点となる「世界ウチナーンチュセンター」が設置されることになりました。

県によりますと「世界ウチナーンチュセンター」は西原町と与那原町にまたがるマリンタウン地区に整備予定のMICE施設の中に2029年に完成する予定です。

MICE施設にはおよそ1万人を収容する展示棟などの建設が計画されていて、5年に1度の「世界のウチナーンチュ大会」の開会式など大規模イベントも開催可能です。

この施設に設置される「世界ウチナーンチュセンター」は、移民資料の展示を通した学習の場となったり、県系人のルーツ探しの相談窓口としての機能も持つなど、県系人と県民の交流拠点になるということです。

この知らせに、世界のウチナーンチュたちの反応は。

ハワイ県系4世 ジョディ・チンさん(51)
「It''s like game changer you know!(画期的のなものですね)」

25年前に留学生として沖縄に滞在した際、自らのルーツを調べたという県系4世のジョディさん。「当時こんな施設があったら」と思いを馳せます。

ハワイ県系4世 ジョディ・チンさん(51)
「もしあのとき世界ウチナーンチュセンターを訪れて、自分で見聞きした情報をさらに詳しく聞けたら、より多くの点が線となって、子どもたちにより詳しい話を伝えることができるのにと思う」

ブラジルの県系3世・浦崎マリアナさんは、現地だけでなく海外からも調査資料にアクセスする機能を充実させてほしいと要望しています。

ブラジル県系3世 浦崎マリアナさん
「とても素晴らしい計画だと思う。沖縄からだけでなく、ブラジルからも家族について調べられたらもっと良いと思う」

ほかの県系人からも驚きと喜びの声が届いています。

ハワイ県系4世 リン・ミヤヒラさん
「私の周りの多くの4世は日本語が話せず、どうやって家族について調べればいいか分からないんです。多言語の対応にも充実したセンターになってくれたら嬉しいです。また、沖縄を訪れた県系人と、地元の沖縄の人たちがイベントなどで交流できる場所になったらもっと嬉しいです」

ハワイ県系2世 エドワード・クバさん
「あきさみよー!(=びっくり)なんてすばらしいアイディアなんでしょう!
沖縄の世界ウチナーンチュセンターが成功すると確信しています。センターは私達子どもたちが海を渡った母との思いでを共有するふるさとになると思う。沖縄の人々は世界中のウチナーンチュたちの功績を知ることができるようになり、ウチナーンチュとしての誇りを持つきっかけになるのでは」

また、センターの設置に向けて県系人の意見を集めるなど活動してきたメンバーも1月31日に会見し、ウチナーンチュの連携強化に期待を寄せました。

世界ウチナーンチュセンター設置支援委員会 高山朝光共同代表
「こちらは自分の元の家(ムートゥヤー)だとして、そこに心を寄せる。各移住地・県人会との連携がもっともっと強化される」

「設置支援委員会」は海外に住む県系人にセンターの開設を周知して、施設充実に向けた意見集約を今後も進めて県に伝えたいとしています。