ASEAN=東南アジア諸国連合の外相会議が行われ、主要な会議を欠席し続けていたミャンマーの軍事政権からは外務省高官が参加しました。議長国ラオスは軍事政権とASEANの関係改善を強調しています。

ラオスで29日に開かれたASEAN外相会議では、3年前のクーデターで軍が実権を握ったミャンマー情勢が大きな議題となりました。

ASEANは2021年以降、軍政幹部の主要会議への出席を認めておらず、軍事政権はこれに反発し欠席を続けてきましたが、今回は「非政治的な代表」として外務省高官を派遣しました。

ミャンマーの軍事政権に融和的な議長国のラオスが特使を派遣して協議したとみられ、軍政側も地域でのさらなる孤立化を避けようと歩み寄りの姿勢を示した形です。

議長国ラオス サルムサイ外相
「トンネルの出口から小さな光が見えたかもしれない」

議長国ラオスのサルムサイ外相は会議後の記者会見で、ASEANと軍事政権の関係改善に自信をのぞかせました。

ミャンマー情勢をめぐっては、ASEANで合意した「暴力の即時停止」など5項目の履行が大きな課題で、今回の会議ではタイ側の国境地帯に避難民への人道支援拠点を設ける方針で一致しています。

ただ、軍政への対応には加盟国の間で温度差もあり、停滞していた和平計画をどれだけ進展させられるのかが今後の焦点となります。