ナチス・ドイツによるユダヤ人らの大量虐殺=ホロコーストの犠牲者を追悼する式典が27日、ポーランドのアウシュビッツ強制収容所の跡地で行われました。

第二次大戦中にナチス・ドイツが設置したアウシュビッツ強制収容所が解放されてから79年となる27日、追悼式典が行われ、参加者が記念碑にろうそくを手向けました。

アウシュビッツ強制収容所では、大量殺害を目的とした「ガス室」が設けられ、ヨーロッパ各地から移送されたユダヤ人らおよそ110万人が犠牲になりました。

式典には在ポーランドのイスラエル大使も参加し、去年10月のイスラム組織ハマスの攻撃について、「ホロコーストの“ある1日”がどのようなものであったかを目の当たりにした」と改めて強く非難しました。

こうしたなか、イスラエルのネタニヤフ首相はこの日に合わせた記者会見で、イスラム組織ハマスについて、「新たなナチスだ」などと主張しました。

そのうえで、「ホロコーストの主たる教訓は、自分自身を守ることができるのは自分自身だけだ」などと述べ、ハマスせん滅に向けて戦闘を継続する方針を改めて示しました。

一方、イスラエル軍によるガザ地区での攻撃が大量虐殺にあたるとして、南アフリカが国際司法裁判所に提訴したことについては、「不当で法外だ」などと非難。「裁判所がばかげた主張を議論しようとしていること自体、世界の多くがホロコーストから何も学んでいない証だ」などと反発しています。