東日本大震災の津波で大きな被害を受けた福島県いわき市の沿岸部にある小学校で、最先端のICT技術を使って津波の怖さを学ぶ授業が行われました。

小学生たちが3Dソフトを使って作っているのは、立体的なオリジナルのキャラクターです。いわき市の豊間小学校は、震災の津波による被害は校舎にはありませんでしたが、児童2人が学校の外で犠牲になりました。

復興庁では、県や地元自治体などと連携し、民間企業の最先端の技術を使った防災教育を進めていて、いわき市とIT企業・DeNAがタッグを組み、25日、授業を行いました。

この授業では、4年生の児童たちが独自のキャラクターを制作。そのあと校庭に出て、現実と仮想の世界を組み合わせる最新のAR技術を使って津波の高さとほぼ同じ8メートルのキャラクターを校舎に出現させ、津波の怖さや避難の重要性を実感していました。

児童「あんな津波が来たら恐いなと思う」
児童「津波の準備に備えていこうかなと思う」

いわき市災害対策課・本田文徳さん「子どもたちが生まれる前の時代のことだがしっかりと子どもたちに災害というものを伝承したいと思っています」

いわき市では、防災教育以外にも今回のAR技術を使ってよりわかりやすく実際の災害で避難場所の誘導に使えるよう検討を進めることにしています。