多くの買い物客が利用する盛岡市の大規模商業施設で25日、刃物を持った不審者が現れた事態を想定して訓練が行われました。

盛岡市本宮のイオンモール盛岡南で行われたこの訓練は、初売りの時期や新生活が始まる春先などの利用客が増える繁忙期を避けて年に数回行われているものです。25日は警察官や店舗の従業員などおよそ35人が訓練に参加しました。
訓練の想定は、刃物を持った男に店内にいた女性客が切りつけられてけがをしたというものです。
訓練では警備員が刃物を持つ犯人役を大型の買い物カートやさすまたを使って追い込み、その間に従業員がけがをした客を救助して警察に通報しました。
通報を受けて駆けつけた警察官は警備員たちと協力して犯人役を取り押さえました。

(盛岡東警察署 生活安全課 佐々木孝光 生活安全係長)
「このような事案が発生した時には、けがをしない行動を取ることが非常に大切です。きょうのような訓練を通じて、各自の役割分担をシミュレーションすることで、迅速にとっさの対応ができるようになると思いますので、引き続き連携をして訓練を続けていきたいと思っています」

繁忙期を避けたとはいえ商業施設の規模が大きいということもあり、買い物客が見つめるなかでの訓練に従業員たちは緊張感を持ってそれぞれの役割を確認していました。

(参加した従業員)
「お客様がたくさん毎日来られますので、もしこういった不測の事態が起こった時に瞬時に対応できるように、常日頃そういったことを考えながら業務に取り組んでまいりたいと思います」

従業員はこの後、警察官から護身術も学び、万が一の事態に備えていました。