シリーズでお伝えしている新春インタビュー、去年(2023年)7月に就任した大原美術館の三浦篤館長です。美術館が掲げる「みんなのマイミュージアム」というスローガンと、2030年に迎える開館100周年に向けた意気込みなどについて聞きました。

日本で最初の西洋美術館

(大原美術館 三浦篤館長)
「やっぱり大原美術館って、実際に私も館長に就任して思ったのは『コレクションの質が高い』」

「非常にすばらしいコレクションを持った、なおかつ日本で最初の西洋美術館ですから、歴史もあるということで、やっぱり日本の中の美術館はたくさんありますけれども、その中でもやはり重要な美術館の一つだということは改めて感じました」

倉敷市美観地区にある大原美術館は、「優れた作品を日本でも見られるようにしたい」と実業家の大原孫三郎が1930年に設立した西洋美術中心の美術館です。

昨年7月に新たな館長として三浦篤さんが就任しました。島根県大田市生まれの66歳で、東京大学の名誉教授として西洋美術史などの指導も行っています。

今は館長になった大原美術館ですが、学生時代に初めて訪れた時には驚かされたといいます。

(大原美術館 三浦篤館長)
「西洋美術のいいコレクションを持っている、大原美術館らしいんだろうなと思って受け止めましたけれども、古い街並みの中に突然ギリシャ神殿風の建物が現れたっていうのは、かなり美術史の学生にとってはですね、衝撃的でしたね」