■大雨被害の住民「怖い。もう嫌」

7月12日、6時間の降水量で観測史上1位を記録した埼玉県鳩山町は…

山本恵里伽キャスター
「おとといの大雨の影響でブロック塀がなぎ倒されています。流れ出た土砂が歩道にも残っています」

撮影者
「橋が折れています。しかも2つとも折れている」



川の水が溢れ、橋が崩落してしていました。鳩山町で、12日の午後2時から降り始めた雨は396.5ミリに達しました。



これは平年の7月、1か月に降る雨の2倍以上にあたります。

隣接する東松山市では、対向車の水しぶきで視界が遮られるほど、道路は冠水していました。用水路近くでは増水で水が溢れだしている場所も…。



東松山市では、大雨警戒レベルで最も危険度が高いレベル5の「緊急安全確保」が出されました。



避難の途中で、冠水した道路と畑の境目が見えず脱輪し立ち往生した車も…。



車に乗車していた親子
「前に水がバーッて車の前方が見えなくなっちゃって、それで戻ろうとしたらなんかもう車が浮いて、ちょっと横に流されちゃって」

親子は脱出し、無事でした。

12日、気象庁は埼玉県内に「記録的短時間大雨情報」を9回発表。河川の越水や氾濫が4か所、床上・床下浸水が37世帯、11か所で土砂災害が起きたということです。

14日、鳩山町では被害にあった住民が後片付けに追われていました。



床の上まで水が入ってきた家も。



被害にあった住民
「泥だらけだったんです、ここ。泥んこでいられないくらい。それを綺麗にしてくださって」

関東では15日も大雨になる予報が出ています。



被害にあった住民
「もうやめてってね。怖い。もう嫌だ。もう、財産全部すっちゃったようなものよ。全部なくなっちゃったからね。ほとんど」

■気象庁「キキクル」で危険度把握を

大雨の時、自分がいる場所にどのくらい危険が迫っているのか?それを知ることができるのが気象庁のホームページで公開されている「キキクル」(危険度分布)です。

「土砂災害」「浸水」「洪水」の危険度が地図上に5段階に色分けされて表示されます。



「警戒レベル5」相当の“黒”が表示された時には、すでに災害が発生しているか、災害の発生が差し迫っている状況。「黒」が出る前に避難の判断が必要です。



梅雨が明けた後も各地で降る大雨。15日夕方までに予想される雨の量は、多いところで九州南部で120ミリ、九州北部や東海、関東甲信などで100ミリと警報級の雨になる恐れがあります。大雨への備えが必要です。