タイの裁判所は24日、去年の総選挙で首相候補となった当時の野党トップが、選挙違反の疑いがあるとして議員資格を停止された問題について、違法性はないとして議員活動の継続を許可する判断を示しました。

タイの革新系野党「前進党」は、王室改革などを掲げて挑んだ去年の下院総選挙で第1党となり、当時、党首だったピタ氏が首相候補として注目されました。

しかし、保守派の上院議員らによる反発でピタ氏は首相指名を得られず、政権の樹立に失敗。

さらに、メディア企業の株を保有したまま立候補した選挙違反の疑いも浮上し、議員資格が停止されていました。

この問題について、タイの憲法裁判所は24日、選挙違反にはあたらないとして議員活動の継続を認める判断を示しました。

ただ、憲法裁判所は31日にも、前進党が選挙公約として打ち出した「不敬罪」の改正案が刑法に抵触するかどうかを判断する予定で、仮に違法となれば、前進党は解党に追い込まれる可能性が高く、支持者らによる反発が広がるおそれもあります。