能登半島地震を受けて被災地に派遣されていた災害派遣精神医療チーム=岩手DPATの大塚耕太郎医師(岩手医科大学)が24日に取材に応じました。大塚医師は活動を振り返り「被災者の状況に合った長期的な支援が必要」と強調しました。
岩手医科大学附属病院の大塚耕太郎医師は24日、災害派遣精神医療チーム=岩手DPATとして活動した能登半島地震の被災地の状況について報道陣の取材に応えました。岩手DPATは大塚医師や看護師など4人が今月14日から18日まで、石川県の珠洲市内の複数の避難所を巡回して被災者の心のケアしたほか、在宅避難者や高齢者施設でも活動しました。
(岩手医科大学 大塚耕太郎医師)
「被害が甚大でかなり生活に影響を受けざるを得ない状況になっているので、避難している人も相当なストレスを感じていますし、現地でサポートする人たちもだいたい(発災後)2週間ぐらいいはいる時期だったので非常に疲れている状況にあります」
被災地ではライフラインが復旧していないところも多く、冬の寒い時期の避難や避難所での慣れない集団生活で被災者のストレスは高い状態にあると指摘しました。
(大塚医師)
「地元の方々も疲弊している中でやっていると思いますので、支える態勢を整えていく。地域のニーズに応えられるように地域の思いを大事にしながらやっていくといいと思います」
大塚医師は今後必要となる被災者の心のケアについても強調しました。
(大塚医師)
「今は直接的な被災ですが、だんだん災害による二次的なストレスが出てくる。いろいろ移動したりとか生活が変わったり、いろいろなつながりが変化していったり。最終的には長期的な支援が整えられるでしょうが、そのステージごとに支援がきちんと届いていることが重要」
大塚医師は東日本大震災での経験などを踏まえ、長期的な被災者の心ケアを行っていくことが重要と話しました。