全国的に感染が急拡大していることを受け、国は新たな観光支援策「全国旅行支援」の開始延期を決めました。長崎県内の観光地の受け止めを取材しました。

■ 長崎への旅行客「遠くまで足を延ばせると思っていたので残念」

ゴールデンウィーク以降、徐々に県外からの人の流れが戻り始めている矢先の ”感染の急拡大”


14日も県外観光客が多く見られた長崎市の大浦天主堂前で「全国旅行支援」延期の決定について聞きました。

神戸からの旅行者:
「なかなか遠くに行けなかったので、少しだけ足伸ばそうと長崎に来てみたかったんです。全国まで使えたら楽しみだなとは言ってたんですけど、ちょっと残念ですね」
宮城県からの旅行者:
「すごい残念です。せっかくもっと旅しようかというきっかけでここに来たのに…」
埼玉県からの旅行者:
「急な感染拡大だったんでしょうがないかなとは思うんですけど」
千葉県からの旅行者:
「そんなの待ってたら死んじゃう。行きたかったら行く。それで(補助)くれればありがたいよ」


斉藤 鉄夫 国土交通大臣:「全国旅行支援を実施する状況にはない」
『全国旅行支援』は、1人1泊 最大8千円を上限に『旅行代金を40%割引き』、さらに『3千円のクーポン(平日)』も配布する国のキャンペーンで、新たな観光需要 喚起策として、今月前半からスタートする予定でした。

■ 戻り始めていた観光客 関連業者「期待していたが仕方がない」


南山手地区観光推進協議会 山下 祐之介 会長:
「今年はいけるかなと思ってたんですけど、これだけ増えると仕方ない。こういうのに慣れてはいけないんでしょうけど。皆さん、ある程度覚悟の中で販売商売もされてるんじゃないかなと思います」


軍艦島上陸クルーズを一日2便運航する『やまさ海運』では、5月以降、220人乗りの船が満席近くになる日も出てきていました。


やまさ海運 伊達 昌宏 社長:
「やむを得ないだろうなという感じです、受け止めとしては。自分もなるかもしれないし、医療関係者の皆さんが動けなくなるのが一番恐ろしい」

やまさ海運ではことし5月、長崎大学が監修する『チームナガサキセーフティ』の認証を受けました。


新型コロナを止める決定打が見つからない中、感染対策と経済立て直しの綱引きが繰り返されています。