危機感を募らせる住民も…

集落に住む人々も危機感を募らせています。
(稲武地区に暮らす 松井徹さん)
「ここに発電機、ここに冷蔵庫、(冷蔵庫の中に)食料1週間分」
松井徹さん(75)の場合、自宅の裏山が急斜面で土砂災害のリスクが高く、自宅には発電機や食料を備蓄しています。
(稲武地区に暮らす 松井徹さん)
「(能登半島地震は)ひとごとではない。改めて自分も、どう逃げたらいいか、どのようにしたらいいか考えさせられた」

稲武地区で半世紀暮らし、愛着をもっている松井さん。
1人で氷のアート「氷瀑(ひょうばく)」を作り、過疎化が進む集落の魅力を知ってもらおうと取り組んでいますが、今回のような災害のたびに「へき地に住む側に問題がある」という意見が出ることについて複雑な思いを抱いています。

(稲武地区に暮らす 松井徹さん)
「いつ(裏山が)崩れてもおかしくない。本当に怖いところ。だけど愛着がある。離れられない。珠洲市や輪島市の人も、きっとそうだと思う」