トンネルの検査は必要な136回中6回しか実施されず

トンネル工事は和歌山市にある「淺川組」と田辺市の「堀組」の共同事業体が実施していました。
和歌山県によりますと、浅川組は完成後、「覆工コンクリートの厚さは設計以上に確保されていた」という内容の書類を提出したということですが、県の聞き取りに対して、「検査で薄いことは把握していた」と回答したといい、書類を設計値以上に書き換えたことを認めたということです。
県の担当者は問題発覚直後、「現場の管理がされていないことに正直に驚きを隠せない。非常に遺憾」だと話していました。
県ではトンネル工事の際にコンクリートの厚さを検査するよう定めています。その検査は、工事の進捗に応じて業者側から県への要請に基づいて行われるもので、計136回の検査が必要でしたが大幅に下回る6回しか行われていなかったということです。
八郎山トンネルめぐっては県が専門家らの「技術検討委員会」を設置し、今後の工法についての検討が行われていました。去年12月に行われた会議で、鋼材約700本のうち大半で本来設置されるべき場所からずれていることなどが判明。検討委では、「ほぼ全面的に工事をやり直す必要がある」として、ほぼすべてのコンクリートをはがし工事をやり直す方針を決めました。














