「少しでも恩返しを」退職金を使って売店を再開させた訳は
金城明美さん
「きっかけは、私の父が亡くなって。謝名城の人たちがテントを張ってくれたり、頼んでもいないのに、腰かけ用の椅子を公民館から借りてきてくれたり。とても感謝しましたよ。それを少しでも恩返しが出来たらいいなって」

那覇で育つ中、故郷・謝名城は、長期の休みなどにたまに帰省する場所でした。それにも関わらず、父の葬儀の際、集落の人たちは会場づくりなどを率先して手伝ってくれたといいます。
その後、NPO法人が運営していた共同売店が閉店。「ゆんたくしながら買い物できる場所を残したい」と、金城さんは幼稚園の園長をしていた際の退職金の一部を充てて、共同売店を復活させたのでした。

当初は、買い物難民を解消する為に始めた共同売店でしたが、最近では。自宅に眠っているものや、余ってしまったものをシェアするスペースが出来たり。食べきれない野菜を格安で提供してもらい、販売したりと。共同売店の新たな活用方法が生まれているといいます。
さらに3~4人のボランティアも加わり、金城さんが不在でも、店を開けられる体制になりました。

金城明美さん
「(当初は)一人でやるのかな、と思っていたけど、そうじゃなくて。開いてみたら、みなさんの協力がとても大きかった。友だちの輪が広がっていく。共同店の”きょうどう”は、協力し合って運営していく”協働”ですね。共同出資の”共同”ではなく、”協働”。力を合わせる協働」
近い目標は、地元の農作物を、共同売店を通して那覇の市場に出荷すること。培ってきた”人の輪”は新たな謝名城共同売店の可能性を引き出すかもしれません。
【お知らせ】
RBCが制作したJNN系列全国28局ネットの特別番組「JNN企画大賞 共同売店のうた」が今週土曜日(20日)に放送されます。
番組内で共同売店の魅力に迫るのはBEGINの島袋優さん、Kiroroの玉城千春さん、かりゆし58の前川真悟さんという、沖縄を代表する3人のミュージシャン。
思いの詰まった共同売店を訪ね、地域の人々とふれあい、3人はオリジナルの楽曲を共作します。
「共同売店」の魅力に触れた3人のミュージシャンはどんな歌を生み出すのか…。ぜひご覧ください。
放送日:1月20日(土)午後4時~4時54分
番組名:第33回JNN企画大賞 共同売店のうた
放送局:TBS系全国28局ネット番組
https://www.rbc.co.jp/tv/tv_