新潟県長岡市で学校のプールのろ過・浄化装置の取り付け工事などを手掛けていた「中島浄水化学」が去年12月20日に新潟地裁長岡支部から破産開始決定を受けたことがわかりました。負債総額は5484万円だということです。
民間の信用調査会社・東京商工リサーチ新潟支店によりますと、「中島浄水科学」は1966年に創業。小中学校のプールのろ過・浄水装置の取り付け工事を行っていたほか、浄水用化学薬品や灯油などの販売も手掛け、判明しているピーク時の売上高は2001年12月期に1億1477万円を計上していたということです。
しかし同業他社の参入や、物件の減少によって工事・薬品販売ともに苦戦を強いられ、2019年12月期の売上高は2300万円にまで落ち込み、売り上げ低迷により赤字続きだったということです。
その後、取締役の主導で「高級食パン販売事業」のフランチャイズに参入し、2020年3月に福岡県内、2020年11月に滋賀県内に出店。2021年12月期の売上高は9121万円に回復したということです。しかし経費負担が重く、当期の純損失は1031万円を計上して債務超過が拡大。従業員の給与未払いなども発生して経営は悪化し、資金繰りに行き詰まって今回の破産開始決定に至ったということです。一時ブームとなった高級食パンの販売事業は全国的に閉店や撤退が相次いでいます。
東京商工リサーチ新潟支店によりますと、負債総額は5484万円だということです。