台湾総統選で、中国側が「独立勢力」とみなす民進党の頼清徳候補が当選したことに対し、中国のSNS上では、「台湾は中国の一部だ」というコメントがランキングの1位になるなど反発の声が上がっています。

中国と距離をおく民進党の頼清徳候補が台湾総統選で当選したことを受け、中国のSNS上では「台湾が中国の一部だという基本的な事実は変わらない」とのコメントが一時、ランキングのトップを占めました。

中でも「祖国を統一し、台湾を解放せよ」「台湾が祖国に復帰することは誰にも変えることはできない」といった投稿が目立っていて、頼候補の当選を支持する意見などは削除されている可能性があります。

また、日本の上川外務大臣が頼候補の当選に祝意を示したことに対しては、日本にある中国大使館が報道官の談話で、「強烈な不満と断固とした反対」を表明し、日本側に抗議したとしています。

さらに、イギリスのキャメロン外相が示した祝意に対しても、現地の中国大使館の報道官が「断固として反対する」と談話を発表するなど、中国政府が各国・地域の対応にも神経をとがらせていることがうかがえます。

香港メディアは、頼候補が当選したことで「台湾と中国政府のさらなる緊張を招く恐れがある」と指摘したほか、民進党が、議会にあたる立法院で過半数割れとなったため、「中国政府へのアプローチが複雑になる」との見方も示しています。