ダイハツの不正 実態とその背景とは?

青木:そのダイハツ工業の不正問題ということで報道は数多くされてますけれども、改めてどのような不正行為を行ったとされていますか。

森口:まず去年の4月に最初に発表があったのが、海外向けの車種に関して、衝突実験をやるんですけれども、そのときに鋭い割れが出ないようなボディーの細工をしたと。これが1個目で、2個目が5月、国内向けの車種に関して、助手席側のドアだけ側面衝突の実験をやって、その結果を運転席側にも流用した。そして記憶に新しい昨年12月は、第三者委員会が調べたところ174件も不正があったと発表がありました。

青木:今回発覚した問題の背景や詳細について、森口さんご自身が把握されていることは何かありますか。

森口:技術的には実は同じ日にダイハツとトヨタから改善してるという発表があったんですが、何が問題かというと、すごく短い期間での開発、これが社内的に義務みたいになっていたと。それで、2011年に「ミライース」っていう車が普通の半分ぐらいの開発期間で出たんですけれども、それが結構売れたので、その後もそれを続けたところ、やっぱり現場の人たちはミスが許されない空気感になってしまって、それで不正がたくさん出てきてしまったと、そういうふうに第三者委員会では報告しています。