驚異の勝率 藤井八冠へ挑戦の可能性も

デビューから破竹の6連勝。対局場を間違って不戦敗となり連勝はとまったものの、去年11月には若手プロ棋士の登竜門「加古川青流戦」で公式戦初優勝を果たしました。去年の勝率は、藤井八冠につぐ2位です。

(プロ棋士 藤本渚四段)
「正直に言ってしまうと、8割5分くらい今の自分があるんですけど、例年だと普通に結構、離して1位でもおかしくないはずなんですけど、2位というのもなかなかつらいなという感じですね」

ーその上にいるのが藤井八冠?
(プロ棋士 藤本渚四段)
「正直今自分結構、本当に成績としては出来過ぎている部分もあるので、現状ではちょっと棋力もそうですし、今いる位置もあまりにも遠すぎるので意識するにはちょっと、あまりに大きな存在ですけど」
「いずれは本当に、なんとか近いところまで行ってタイトル戦とか。勝つのは正直相当難しいと思うんですけど、1回勝つっていうのは頑張ってなんとか達成しようと思ってますし、それは無理じゃないと思っています」

ー逆にそこがはじまり?
「普通に考えれば追いつけないような相手ではあるんですけど、実力が上だからと言って毎回負けるとは限らないので、どこかで一発入れたいなという感じです」

得意な戦法は居飛車からの相がかり。堅い守りが特徴で、終盤での力強さには師匠の井上慶太九段も一目置きます。

(師匠 井上慶太九段)
「一番の強みというのは、『終盤力』といいますか、たたみこむような寄せといいますか、最近の伸びは目覚ましいかなと思いますね」

同門の菅井竜也八段に土をつけた!
去年の年末には、同門の岡山市在住の菅井竜也八段と王位戦予選で対局。

子どものころから憧れだった兄弟子に、初めて公式戦で土をつけました。

(プロ棋士 藤本渚四段)
「普通に4時間の将棋で勝てたというのが、少し自信になりました。正直今だとただの偶然だとは思いますけど、やはり偶然でも勝てたというのはうれしいですね」
「菅井先生からみれば、自分は小さなころの姿が多分一番記憶に残っていると思うので、強くなれたということを見せられたのかなと思うので、そこはよかったかと思います」

菅井八段に勝ったことで、王位挑戦者決定リーグ入りが決まりました。さらに叡王戦でも予選を突破し、本戦トーナメントへの出場を決めています。
プロ入りわずか1年、現役最年少のプロ棋士が、タイトル獲得も夢ではないところまで来ました。

(プロ棋士 藤本渚四段)
「なかなか実感は湧いては来ないんですけど、今までずっと遠くだったタイトルというのが確かに近いところまできたんだなっていうのはすごく感慨深いところはありますね」
ーやはりタイトルは獲りたい?
「そういう思いは、もちろんあります。」

















