今年11月のアメリカ大統領選挙。共和党の候補者選びの初戦、アイオワ州の党員集会は来週に迫っています。トランプ前大統領が大きくリードしていますが、ここに来て変化が出始めています。

10日、中西部アイオワ州で行われた討論会。15日に迫った党員集会を前に、2位争いをしている2人の候補者がバトルを繰り広げました。

フロリダ州 デサンティス知事
「彼女がサウスカロライナ州知事だった時、州の教育ランキングは全米50位。フロリダ州は全米1位です」

ヘイリー元国連大使
「フロリダ州はインフレがひどく、どの州より生活費が高い。高齢者は生活できず、州外に出て行っていますよね」

フロリダ州 デサンティス知事
「ヘイリーの不法移民政策を信用してはいけない。キツネにニワトリ小屋を守らせるようなものです」

ヘイリー元国連大使
「彼は自分のことを語るより、私について嘘を言うことに時間をかけています」

一方、トランプ前大統領は、討論会をまたも欠席。同じ時間に生放送されたFOXニュースの特別番組に登場していました。

トランプ前大統領
「経済はひどい、ただ株価は上昇している。なぜなら私があらゆる世論調査でバイデンを上回っているからだ。あらゆる世論調査でね」

支持率でトップを独走中のトランプ氏。勝利を確実とする見方も広がる中、10日、ある動きがありました。

クリスティ元ニュージャージー州知事
「候補者指名を勝ち取る道が開かれていないことがはっきりした。候補者指名争いから撤退します」

アイオワ州では、支持率が3%あまりと低迷していたクリスティ氏が撤退を表明。クリスティ氏はトランプ前大統領について、「個人的な報復のために大統領になろうとしている」などと厳しく批判していました。撤退を聞いたトランプ氏は…

トランプ前大統領
「報復なんてしている暇はないよ。この国をとてもすばらしくするのだから」

クリスティ氏は、候補者選びの第2戦となるニューハンプシャー州で支持率3位につけていて、撤退によってヘイリー氏に支持が移れば、ヘイリー氏がトランプ氏を上回る可能性も出てきます。

果たして、誰が選挙戦序盤の流れをつかむのか。まずは、アイオワ党員集会の行方が注目されます。