県警のネットワークで情報が流れたが…

片口さんが姿を消したのは3月14日午前9時半頃、従業員用の洗濯場から外に出ました。

施設の職員:「いつの間にか洗濯場のところのドアが開いてまして。利用者さん全員確認したところ1人だけいない状態」

施設は富山南警察署に午後0時9分に通報、捜索願を出しました。
富山県警に、当時どのように捜索していたのか聞きました。

富山県警人身安全・少年課:布村雄斗次席:
「全国警察に手配を行うとともにですね。管轄する富山南警察署を中心に必要な体制を確立してですね。施設や自宅の周辺、立ち寄り先などを検索しております。上市署の方は通常のパトロール活動にあわせてですね。この片口さんの人着を頭に入れてですね。パトロール活動を通じて捜索活動をしていたということであります」

警察は捜索願を受理した当日から施設のある富山市以外の警察とも連携し捜索していたといいます。

また、通報のおよそ2時間後、県警が運営する行方不明者情報を集めるネットワーク「安全情報ネット」に、片口さんの情報が流されました。ここに情報を流すと、登録されている市民や各自治体から、手がかりが寄せられる仕組みですしかし、片口さんの情報は、どこからも入ってきませんでした。

安全情報ネットの登録者は10月末時点で2万3000人。警察によると、運用開始から8年経ちますが、このネットワークから得られた情報で行方不明者が見つかったケースは少ないといいます。