ダイハツの不正問題。第三者委員会の報告書で、事態を招いた社風が明らかになりました。
ダイハツ工業が不正なデータを使って国の認証を取得していた問題。不正は古いものだと34年前から続いていて、第三者委員会は報告書で「社風」と厳しく指摘しました。
(第三者委員会 貝阿彌誠委員長)「短期間開発の強烈なプレッシャーの中で追い込まれた従業員が不正行為に及んだ」
なぜ何年も不正が続いていたのか。調査報告書によりますと、ダイハツでは2002年度から「社員の声」として内部通報制度が運用されていましたが、今回の問題が通報された実績はなかったといいます。一方、第三者委員会による従業員へのアンケートではこんな声がありました。
【回答より】
「内部通報を行っても監査部が直接、事実確認する事は無く、隠ぺいされるか通報者の犯人探しが始まるだけ」
また、上司とのやりとり関しては…。
【回答より】
「上司が『なんでも相談してくれ』というものの、実際に相談すると『で?』と言われるだけ」
実際に現場で働く従業員からも次のような声が聞かれました。
(工場の従業員)「上との風通しが悪かったというのが(不正の)原因なのかなとは思っています」
(工場の従業員)「短納期が(不正の)原因だと思います。(Q過度なプレッシャーが背景とされるが?)正直あると思います。みんな急いでやっているので」
ダイハツ内部の風土が招いた今回の問題ですが、その影響は多方面に広がっています。大阪市平野区にある中古車販売店「インサイド ザ セカンドショップ」。ダイハツ製の車はその利便性から人気が高く、売り上げの半分近くを占めているそうです。12月22日に店頭に並んでいた5台のダイハツ車は不正の期間外に製造されたもので販売すること自体に問題はありませんが、影響は少なからずあるといいます。
(B・M・E 小森竜司社長)「お客さんからしたら年式が古かろうが、新しかろうが『タント』って名前がついたら不正対象車と思い込んでしまうんですよ。その点では絶対うちの店にも影響ありますよね。ダイハツの車をだんだん置けなくなってくる。置いても売れないから、売れる車を並べないとしかたないので」
取引先企業への影響も深刻です。問題を受けてダイハツは全車種の出荷を停止、26日までには全ての工場の稼働停止を決めています。また、稼働停止に伴って取引がある企業に対して、売り上げが減少する分の補償の交渉を始めました。
また、斎藤経済産業大臣は工場がある近畿と九州に来週にも相談窓口を設置し、取引企業への支援を進める考えを示しました。
社会全体を揺るがす今回の不正。さらなる影響が懸念されます。
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