長時間労働などが原因で亡くなった医師の遺族らによる家族会が発足し、厚生労働省に「医師の働き方改革」を進めるための要請書を提出しました。

医師の過労死家族会 過労死した高島晨伍医師の兄
「苦しんでいる若手医師の声を拾う。過労死しそう、過労死してしまった医師の声、もしくは医師の家族の声を拾って行政に広く訴えていき、今後同じようなことが二度と起きないように努力をしていく」

きょう発足したのは、「医師の過労死家族会」で、去年、神戸市の病院で長時間労働の末に自ら命を絶った高島晨伍医師(当時26)の家族など、4組の遺族が参加しています。

「医師の働き方改革」をめぐっては、来年4月から医師にも残業時間の規制が適用されることになっていますが、家族会は「労働環境を守るためには不十分だ」として、きょう午後、厚労省に要請書を提出しました。

要請書では、▼労働時間としてみなされない学会参加や論文執筆などといった医師の「自己研鑽」について上限を設けることや、▼全ての医療従事者に労働法関連の研修を義務付ける事などを提言しています。

家族会は「医師の働き方は医療安全に関わる問題」だとして、今後は署名活動などを通じて制度の改正を訴えていくとしています。

いま、悩みを抱えているという方は、相談窓口「いのちの電話」があります。また、厚生労働省のホームページや「まもろうよ こころ」と検索すると電話やSNSなどでの相談窓口を調べることが出来ます。

<相談窓口>
【 日本いのちの電話 】
・フリーダイヤル 0120-783-556
         毎日:午後4時~午後9時
         毎月10日:午前8時~翌日午前8時

・ナビダイヤル 0570-783-556
        午前10時~午後10時