約120頭の乳牛を飼育する愛知県日進市の愛知牧場。

年間75万リットルの牛乳を生産し、地元の乳業メーカーなどに卸しています。短い梅雨が明けて訪れた連日の厳しい暑さ。辛いのは人も牛も一緒です。

(愛知牧場牛舎部 柴田隆介さん)
「乳量が下がってしまったり、(乳牛は)もともと北海道など、寒い地域の動物なので暑さに弱い」


牛舎の暑さ対策は、例年5月から行っています。気温が20℃台後半になってくる時期を目安に、扇風機とミストを併用して、牛にとって快適な環境をと工夫しています。さらに…


(獣医)
「今から点滴をするところです」

この日は、エサが食べられなくなった2頭の乳牛への点滴が行われていました。その原因は…

(獣医)
Q.夏バテですか?
「それもあると思います」

愛知牧場の「夏」は電気代や水道代に加え、こうした乳牛への医療費なども増してきます。ただでさえコストがかさむ時期ですが、ことしはこんな追い打ちも…

(愛知牧場牛舎部 柴田隆介さん)
「エサ代が特にことしは高いですね」

愛知牧場の乳牛のエサのほとんどが海外から輸入されたもの。しかし、このところの円安とウクライナ侵攻の影響で価格が高騰。これまで1キロ60円ほどだったのが、現在80円から90円ほどに値上がりしています。

(愛知牧場牛舎部 柴田隆介さん)
「厳しいです。牛乳の価格は上がっていないので…」

柴田さんの顔が曇る理由はエサ代高騰の一方で、牛乳の価格が据え置かれていること。


この地方の酪農家や生産者でつくる団体によると牛乳の販売価格は、大手乳業メーカーが3年前に値上げして以降、ずっと1リットル120円ほどで推移。背景には新型コロナ感染拡大による学級閉鎖で、給食での需要が減ったことなどがあるといいます。

異例の暑さに、記録的円安による物価高。そして終息が見えない新型コロナ。生産者にとっては厳しい日々が続きそうです。