弁護側 「謝罪と懺悔の気持ちを一生背負わせるべき」
一方、最終弁論で弁護側は…
弁護士:
「被告は犯行当時、減軽の対象となる心神耗弱であった。そうでなくても被告はあくまで19歳の『少年』。これまで謝罪をしなかったのは、しないのではなく、できない状態であり、謝罪と懺悔の気持ちを一生背負わせるべきで、責任の重さをわからせることが社会の責務だ」
精神障害が犯行に影響を与えたこと、更に当時19歳の「少年」であることを主張。死刑にすべきではない、と訴えた。
特定少年(18歳または19歳)では、全国で初めて実名で起訴された被告。その求刑は「死刑」だった。
裁判長に促され、被告は証言台に歩み進んだ。

裁判長:「最後に何か言いたいことはありますか」
被告:「控訴はしません、それだけです」
被告の男の短い言葉で殺人放火事件の裁判は結審した。
それは どのような判決でも受け入れる覚悟を示した発言なのか…。
判決は2024年1月18日に言い渡された。
(19歳被告に死刑判決 前編・後編の前編)