自衛隊での性被害を訴え、アメリカのタイム誌で「次世代の100人」に選出された五ノ井里奈さん。裁判の判決を12日に控え、闘いがつづく中での受賞には、葛藤があったといいます。密着取材で、明かした思いとは。

元自衛官・五ノ井さん 世界で「次世代の100人」に選ばれるも葛藤

10月、元自衛官の五ノ井里奈さんは、初めてアメリカ・ニューヨークの地を歩みました。アメリカの世界的な雑誌「TIME」で今年の「次世代の100人」に選ばれ、ニューヨークで行われる授賞式に出席することになったのです。

――1年前、ニューヨークに来ることは想像できた?

元自衛官 五ノ井里奈さん
「できなかったですね。それくらい目の前に生きるのに必死で、この先どうなっていくんだろうという不安もあり」

1年半前、自衛隊での性被害を実名・顔出しで告発した五ノ井さん。告発後、いわれのない誹謗中傷などを受けながら被害に向き合ってきました。

強制わいせつの罪に問われた元上司3人は謝罪から一転、裁判では無罪を主張。何より心の支えだった柔道は、被害のフラッシュバックで今も思い通りにできない日々が続いています。

五ノ井さん
「やっぱり接触スポーツなので、寝技をやっていれば被害のままの行為の瞬間とかもあるので」

戦いが続く中で、今回届いた大きな受賞の知らせ。一方で、素直には喜べない思いもあったと明かします。

五ノ井さん
「世界が評価してくれたんだっていう思いと、ちょっと複雑な部分もあったり、表に声を上げなければ、こういう世界も見られなかったって思ったり。でも、自分の最初の夢でもあった自衛官は、こういう性被害がなければ自衛官として働いて、柔道もできていたんだなと。選ばれるために生きていた訳ではないので、うれしさ反面、ちょっと複雑な思いもありつつでしたね」

どう授賞式に臨めばいいのか。式の前日にアドバイスをもらおうと、向かった先はボクシングジム「グリーソンズ・ジム」。