■第107回日本陸上競技選手権大会・10000m前日会見(9日、東京・オリンピックスクエア)

来年開催のパリ五輪の代表選手選考を兼ねる男女10000m日本選手権の前日会見が行われ、男子は日本記録保持者の相澤晃(26、旭化成)と2大会連続世界陸上代表の五島莉乃(26、資生堂)が出席。連覇のかかる相澤は「また強い自分を取り戻す」と2大会連続の五輪代表へ意欲を見せた。

今大会男子は優勝して参加標準記録を突破すれば即時内定となる。参加標準記録の27分00秒は日本記録(27分18秒75)を上回る厳しい状況。しかし日本歴代トップ3の相澤、田澤廉(23、豊田自動車)、伊藤達彦(25、Honda)が顔を揃え、ハイレベルなレースが予想され相乗効果で好タイムの期待が高まる。

また女子は廣中璃梨佳(23、JP日本郵政グループ )が8月の世界陸上ブダペストで7位に入賞しているため、順位に関係なく来年の6月30日まで参加標準記録の30分40秒をクリアすれば代表内定となる。その他の選手は男子同様、優勝と参加標準記録突破が条件。

前回の優勝以降、怪我で1年半ぶりに10000mを走る相澤は「正直今の自分にはちょっと難しい」と弱気な発言も「現状の自分ではできないと思ってるだけで来年以降26分台が出るように、まずは今年の日本選手権は自分が持っている日本記録を更新して、また強い自分を取り戻すというか、新しい自分を作れたらいいな」と力強く語った。

また代表内定には自己ベスト(31分10秒02)を上回らなければならない五島は「パリオリンピックにつながるように、しっかりと今の自分の力をすべて出し切れるように頑張りたいと思います」。
※写真は左から相澤選手、五島選手