いま全国から宮大工が集まり、とても珍しい建築様式で寺が再建されています。
400年近く歴史をもつ寺の、再建に関わる人々を取材しました。
住職「自分の過去がガラガラガラと壊されていく」
熊本市坪井の住宅地にある「長延寺」。いま御堂の建築が進んでいます。

以前の御堂は7年前の熊本地震で被災しました。
長延寺 原應仁 住職「屋根がズボンと抜けて倒れて、屋根瓦が全部崩れてしまって、『大規模半壊』でした」

御堂は解体するしかありませんでした。
原住職「自分の過去がガラガラガラと壊されていくという、非常に複雑な思いをしました」

390年という寺の歴史を繋いでいきたい。
原さんは「災害に強い御堂を再建したい」と、寺の再建の経験が豊富な宮大工の郷原亮介さんに相談しました。そこで郷原さんが持ちかけたのが「天竺様(てんじくよう)」での建築でした。