アートの力で障害のある人たちの社会参加を促そうと、富山県庁の玄関には、障害者アートをデザインした「とやまふぉんと」などのディスプレイが登場しました。

富山県庁玄関に展示されているのは、県内の障害者アートと企業とのコラボレーションを紹介するディスプレイです。

県内のデザイナーと福祉施設が一緒に取り組んで文字や柄を作った「とやまふぉんと」や高岡市の鋳物メーカー、能作と障害者アートのコラボ商品などが展示されています。

6日は、この「とやまふぉんと」を手がけた南砺市の多機能型事業所「花椿かがやき」の利用者やスタッフおよそ40人が県庁に見学に訪れました。

施設スタッフ:「県庁の方にお願いしたら、ぜひどうぞって言ってくださったので展示していただきました」「見覚えのあるキーホルダーとか、絵」「刺し子で一生懸命やったフォントもここに飾ってあります」

この施設では、富山県障害者芸術活動支援センター「ばーと◎とやま」と、県内のデザイナーの協力で利用者の文字や絵を使ったフォントと柄が誕生しています。

フォントは、境仁志さんと定村晴美さんが縫った刺し子を基にデザインされ、独特の味のある文字に仕上がりました。

個人や企業が利用しやすいようにフォントや柄はデータ化されていて、売上げの一部は施設へと還元される仕組みです。

柄のデザインに使用された絵を描いた利用者も、県庁での展示を喜んでいました。

ヨシアキさん:「楽しいです、かっこいいです、自分で描いたやつかっこいいです」

記者:「これからも絵を描きます?」
嶋田恵美さん:「はい、描き続けます」

渓明会 土山美由紀常務理事:「みなさんが楽しんで普段から自分の思いを作品にしてくれてたので、お越しいただいたみなさんに見ていただけるというのは、利用者の方も大変励みになりますし、作品づくりの意欲にもなると思います。コラボしていただいて、いろんな方に見ていただける機会になればいいなと思っております」

この県庁のディスプレイは、1月末まで展示されます。