性感染症のひとつ「梅毒」が若者を中心に爆発的に増加する中、長崎大学で5日、学生らを対象にした緊急のセミナーが開かれました。

大学院生:
「身近な人にも増えてるのかなと思うので怖いなと思います」

大学生:
「性交渉でうつるというのは知っているんですけど、それぐらいの知識しかないんで」

感染が急増している “梅毒の危険性”について知ってもらおうと、長崎大学は学生向けにセミナーを緊急開催しました。

長崎県内の感染者数は今年に入ってから129人と、1999年に現行の調査が開始されて以降、過去最多となっています。

内訳を見てみると、感染者の男女別は男性が6割、女性が4割となっていて、年代別では20代が半数近くを占め、次いで30代となっています。

長崎大学病院 井手昇太郎 医師:
「自分には無関係関係ないと思っている人がたくさんいるんじゃないかなと思います。でも梅毒をはじめとした性感染症というのは誰でも感染する可能性がある病気です」

梅毒は主に性的接触によって感染します。
全身の発疹などのほか、数年間、処置を行わないと心臓や血管、脳に異常をきたし死に至る場合もあります。

長崎大学 保健センター 中田奈々 医師:
「母親から胎児に感染する先天梅毒も増加しています。死産・早産を引き起こすこともあります。早期治療・早期診断が重要です」

セミナーでは、不特定多数の人と性的接触を行わないことといった予防方法が紹介された上で、もし感染の不安がある場合は早めに医療機関を受診することでより簡単に治療できることなどが説明されました。

大学生:
「自分事として考える必要があるなと思って、学べてよかったです」
「軽い行動はできないなと思ったので、しっかり責任を持った行動をとっていこうと思いました」

県内の保健所では無料の相談や検査を受けることができ、県では早期発見につなげてほしいとしています。