「おめでたですかって出来れば今後言わないでほしい」
この言葉は朝の生ラジオ番組で仲村美鈴アナウンサーが切り出した発言です。女性にとって一見うれしい出来事のように思われる『妊娠』について、なぜ彼女は言ってほしくないと電波を通して発信したのでしょうか。

その背景にあったのは、仲村アナウンサーが放送の前日に別番組の収録のためにラジオを欠席したことがきっかけでした。番組を休む理由が放送内でなかったことが憶測を呼び、リスナーからは「おめでたですか?」と書き込みがありました。
この出来事を受け、仲村アナは-



仲村美鈴アナウンサー(ラジオ放送の音声)「私がアップの番組とかでお休みを時にですね「おめでた」じゃないと言われることが結構あるんですよね、言ってくれている人に対しての何か不愉快と思っていることではないんですけど出来れば今後言わないでほしいという気持ちがありまして」

こう口火を切った仲村アナは、これまで蓋をしてきた思い、『女性にとっての妊娠』がどういう意味合いを持つか、その気持ちが溢れてきました。

仲村美鈴アナウンサー「この働く一人の人間として考えた時に子供を授かることを考えると、自分のキャリアが止まってしまうんじゃないかな、不安な気持ちとちょっと裏腹なところがあるんですね。『授かりたくても難しい、今の環境だとまだちょっと考えられないかな』という人もいますし、『本当におめでたですか?』っていう質問っていうのが、その聞かれた相手にとっては重責になることがやっぱりあるかなと思っているんですよ。周りにも言われて嬉しい人もいたら、言われたくないっていう人もきっといると思うんですよね」

「おめでた?」と聞かないでほしいと語り掛けたこのオープニングにリスナーから多くのコメントが寄せられました。


【ツイッターのコメント】
「言われた本人は本当辛いし、配慮って本当に大変」
「女性がいつ子供を産むか、何人生みたいか…それは女性自身が決めること。他人が詮索するのはプライベートに立ち入ることなのでやめてほしい」
「周りは良かれと思って言ってしまうんでしょうけど、それが却って迷惑なことにも繋がるんですよね。自分自身も気をつけたいと思います」

知らず知らずのうちに誰かを傷つけてしまう。そうした言動は「無意識の思い込み」→「アンコンシャスバイアス」から生まれていると言われています。