すぐに家族に声をかけた

ハンドルを握っていた私は、すぐに後部座席の家族に声をかけた。

私「大丈夫?」
妻『うん。大丈夫・・・』
娘『大丈夫だけど・・・』

ヘッドレストに後頭部を2回打ちつけたと娘は青ざめていたが、幸い大きな怪我はなく、妻は胸のあたりが少し痛いとは言っていたが、骨折などはなく、病院でその後に検査したところ、私を含め3人ともに大した怪我はなく、無事でよかった。

「無免許?きみ」と聞き返すと、間髪入れずに『はい』

事故直後のこと。呆然とする中で、30前後の男性が運転席の外まで駆け寄ってきて『すいませんでした』と言ってきた。ぶつかってきたドライバーだ。

これまで小さな追突事故の当事者になったことはあるものの、ぶつけられた上、ぶつけてしまうという“玉突き事故”はこの日が人生初めて。

よっぽど私はブレーキを瞬間踏み込んだらしく、話しながら右足全体のけだるさを感じていた。

車の通りが激しい国道。かけつけた男性に窓を開けて「前の車にもぶつかっているので、とにかく警察に電話してください」と伝えるも、ポカン。

「現場がこのままだと混雑するからとにかくすぐに警察に電話して!」と続けて言った。

すると男性は、『警察への電話だけは…。修理のお金は払いますから』 と耳を疑う発言。

「無免許?きみ」と聞き返すと、間髪入れずに『はい』という返答。愕然とした。

そこに警察官がやって来た

男性は、私の前の車を運転していた男性ドライバーにも声をかけに行った。ことの重さは受け止めていたようだ。

すると、歩道から『どうしました?お身体大丈夫ですか?車を歩道沿いに移動できますか?』の声。1人の警察官だった。

たまたま事故現場の数十メートル先でも直前に“玉突き事故”があったとのことで、警察官はその事故処理を終えたところで付近の人から『あそこでも事故みたいですよ』と言われ確認しに来たとのことだった。ほっとした。

先頭車両は車いすの男性が運転