毎日来店する会社員「魅力はお値段」

 日が昇り始めた午前7時。会社員の男性が来店しました。

 (お客さん)「あした休みやからね、かっちゃん」
 (寺崎さん)「あ、そうなんですか」
 (お客さん)「有給休暇とらなあかん」
 (寺崎さん)「さみしいなあ。どっか行かれるんですか?」
 (お客さん)「行きません。行くわけないやん」
 (寺崎さん)「ほな、うち来てくださいよ」
 (お客さん)「わかりました」
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 毎日、通勤前にお弁当を買うのがルーティン。この日はメンチカツ弁当、ご飯増量で432円(税込み)です。毎日来るほどの魅力とは?
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 「そりゃ、お値段。安い。サラリーマンの年金生活者の強い味方。高くて美味いのは当たり前や。思いません?」
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 お客さんが声をそろえて言うのはお弁当の安さ。チンジャオロース弁当、麻婆豆腐弁当、白身フライの入ったのり弁当は、どれもなんと216円(税込み)!
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 一番人気のジューシーで柔らかい唐揚げが4個入ったとり唐弁当は324円(税込み)。オープンから3年、物価が高騰する中でもお客さんのために値上げは一度もしていません。

 (寺崎康弘さん)「僕もつくっていても頭おかしいなと。(Q値上げは考えない?)値上げはそうですね、ずっとこの先どうかはわからないですけど、もう最後の最後ですね、多分、値上げをするのは」
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 お昼時になるとお客さんの数はピークに。寺崎さんはお弁当の売れ行きを見ながらひたすら弁当作りに励みます。
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 正午、自転車でやってきた男性。近くの放課後等デイサービスの職員で店の常連さんです。よくお弁当をイートインするそうです。お昼休みは1時間。このお店で過ごすひとときが大切だといいます。

 「自転車に乗ってきたんで、持って帰るよりはここで食べたほうが楽。袋持ってロードバイク乗るより安全やしね。施設に子どもがいてるので、ちょっと離れて息抜きという。この値段で息抜き」