26日に女子駅伝日本一が決まるクイーンズ駅伝(第43回全日本実業団対抗女子駅伝)が宮城県を舞台に行われる。出場25チームで争われる今大会は、オリンピックや世界陸上の代表が多数出場。例年にも増して非常にハイレベルなレース展開が予想される。

「3強」といわれる今大会。前回大会優勝の「資生堂」をはじめ、2年前の優勝チーム「積水化学」、19年&20年を連覇した「日本郵政グループ」などが優勝争いの中心となりそうだ。

高橋尚子さんは「積水化学」を優勝候補に予想

この群雄割拠のなか、2000年シドニー五輪女子マラソン金メダリスト高橋尚子さんは、「積水化学」を優勝候補に予想する。「積水化学はスター選手ぞろい。日本代表経験を持っている選手がチームに6人もいる。プレッシャーがある中でもしっかり戦える」と2年ぶりの女王奪還に太鼓判を押す。

2000年シドニー五輪女子マラソン金メダリストの高橋尚子さんがレース展望予想

さらに根拠となるのがエースの存在だ。10000メートルとハーフマラソンの日本記録保持者・新谷仁美(35、積水化学)をキーマンに挙げる。「ポイントは、新谷仁美選手がどこの区間に行くのか、ということがカギ」

新谷仁美の起用法の重要性

高橋さんは新谷仁美の起用法の重要性について「4区のインターナショナル区間に資生堂チームは、力のある外国人選手が控えている。4区での逆転があるということを踏まえて、3区までに貯金をしっかり取っておきたいというのが、この積水化学の狙い」と語る。

新谷本人は「7区を走ります。6区間しかないけど…」といつも通り

キーマンに挙げられた新谷は、きょう決戦の地・仙台に到着しインタビューに応じた。「今年は7区を走りますので、みんなで優勝を目指して頑張ります。あれ、突っ込まないんですか? 7区ですよ、6区間しかないけど7区。ちょっとやだ滑っちゃった」と冗談を交え、いつも通りの柔和な表情を見せた。

仙台入りした新谷仁美

新谷は去年、エース区間の3区に抜擢されると5000メートル&10000メートルの東京オリンピック代表・廣中璃梨佳(23、JP日本郵政グループ)と大接戦を演じた。わずか1秒差で区間賞を獲得し、その後の個人種目にも弾みが付いたと語る。「前回は、自分も非常に良い刺激をクイーンズ駅伝で貰って、その後のマラソンに繋げることが出来た。今回のクイーンズ駅伝で優勝して、自分の目標に繋げていけたらなと思っています」

去年3区で廣中璃梨佳(23、JP日本郵政グループ)と大接戦を演じた新谷仁美(35、積水化学)

果たして、35歳のベテラン・新谷はどの区間で起用され、どんな走りを見せるのか。女子駅伝日本一決定戦「クイーンズ駅伝」は、26日号砲となる。


【出場チーム一覧】25チーム
■クイーンズ8(前回上位8チーム)
1 資生堂 8年連続32回目
2 積水化学 15年連続25回目
3 JP日本郵政グループ 9年連続9回目
4 エディオン 6年連続30回目
5 ダイハツ 16年連続33
6 豊田自動織機 16年連続17回目
7 パナソニック 24年連続35回目
8 第一生命グループ 3年連続27回目
■プリンセス駅伝上位16チーム
優勝 岩谷産業 3年連続3回目
2位 ルートインホテルズ 6年連続7回目
3位 大塚製薬 6年連続11回目
4位 九電工 13年連続32回目
5位 天満屋 32年連続32回目
6位 日立 5年連続27回目
7位 ヤマダホールディングス 15年連続18回目
8位 三井住友海上 5年連続29回目
9位 ユニクロ 3年連続12回目
10位 ニトリ 2年ぶり2回目
11位 キヤノン 2年ぶり7回目
12位 スターツ 7年連続14回目
13位 センコー 初出場
14位 ユニバーサル 17年連続17回目
15位 京セラ 2年ぶり31回目
16位 しまむら 3年連続17回目
■MGC出場権獲得者を有する特別措置
ワコール(24年連続31回目)

クイーンズ駅伝【区間】6区間42.195km
1 区(7.0km)松島町文化観光交流館前~塩竈市地域活動支援センター前
2 区(4.2km)塩竈市地域活動支援センター前~NTT 東日本塩釜ビル前
3 区(10.6km)NTT東日本塩釜ビル前~富士化学工業前
4 区(3.6km)富士化学工業前~聖和学園高等学校前
5 区(10.0km)聖和学園高等学校前~仙台第二高等学校前
6 区(6.795km)仙台第二高等学校前~弘進ゴム アスリートパーク仙台