国の文化審議会は広島市南区にある最大級の被爆建物、旧広島陸軍被服支廠を、国の重要文化財に指定するよう文部科学大臣に答申しました。年明けには正式に指定されることになります。

国の重要文化財に指定するよう答申されたのは、「旧広島陸軍被服支廠倉庫施設」の4棟です。
4棟のうち、県が3棟、国が1棟を所有しています。

被服支廠は1914年に建設され、鉄筋コンクリート構造で現存する建造物としては、最も古いものとなります。また、原爆投下直後は臨時救護所となった被爆建物であることなどから、「歴史的価値が高い」と評価されました。

被服支廠をめぐっては耐震化に多額の費用がかかるため県が国に財政支援を要望してきた経緯があり、国の重要文化財に指定されれば国からの補助金を耐震化の費用に充てる考えです。
今後は、年明けに予定される官報告示を経て、正式に国の重要文化財に指定されます。